今年の合格体験記をまるきよさん(@bosohantonokiyo)に寄稿していただきました。
まるきよさんよろしくお願いします!
令和2年司法書士試験合格にした、まるきよと申します。
私は、2010年合格目標伊藤塾入門講座が、最初に受けた後、
入門講座を4回くらい受講しました。
そして2019年7月に、20年目標伊藤塾中上級コースアドバンス講座宇津木クラスで合格しました兼業受験生です
本年度司法書士試験成績
午前択一 31/35
午後択一 27/35
記述 不 27.5
記述 商 13.5
計215点/280点 合格点205.5点
択一でしっかり上乗せされていますね!
午前31はすごい!
まるきよさんの受講講座・使用教材
伊藤塾中上級講座+答練 | 【アドバンスコース】 ・択一合格アドバンス講義 ・プログレス択一演習(現アドバンス択一演習) ・記述式ケーススタディ講座 ・択一実戦力養成答練 ・記述式答案構成力養成答練 |
伊藤塾対策講座 | 【直前パック】 ・うかる!択一式(択一出題予想演習に変更) ・うかる!記述式 |
伊藤塾対策講座 | 択一登記法集中演習講座 |
伊藤塾対策講座 | 記述式ケーススタディ講座 |
模試 | 伊藤塾、LEC |
まるきよさんは伊藤塾で中上級講座や答練以外にも対策講座をがっつり受けていたんですね!
伊藤塾の中上級講座のアドバンスコースを選んだ理由とは?
まるきよさんは過去に伊藤塾の入門講座を受講されていたということですが、なぜ今回は宇津木先生の中上級講座を受講されたのでしょうか?
なぜ今回は伊藤塾の入門講座ではなく中上級講座のアドバンスコース
にしたかと言いますと、入門講座では、講義が長く、テキストの分量が多すぎると思ったからです。
入門講座テキストの全教科の読み込みを短期で回すのは容易なことではありません。
また、筆記試験を突破するには全教科を俯瞰しつつ戦略的にいかなければいけません。
しかし、私自身それまでの入門講座では講義を聞く事に満足して復習はほとんどしない、テキストの分量に圧倒されて繰り返す気力も失せていました。
気休めに講義を聞き直したりしていましたが、結局ほぼ理解できてない状態で、講義を聞いただけで勉強した気になっていただけでした……
ただ、当時はテキストはほとんど読みこまずに過去問中心で繰り返し解いていたので、科目を繰り返し早く回す事ができたおかげか、去年の本試験では基準点付近の点数と取ることができました。
上記の経験から重要箇所を中心に取り上げる講義時間が短い講座で、繰り返し読みこみができる量の情報が絞られたテキストなら自分でも使いこなせるのではと思い、中上級講座にしました。
このような理由で中上級アドバンスコースを受ける事にしましたが、それでも迷いました。
なんせ“中上級“ですから。私は中上級レベルじゃ無いですから…
やっぱり辞めようとキャンセルの電話をかけました。
すると伊藤塾のスタッフさんが「入門講座の講義は全て聞き終わった事はありますか?」と聞いてきたので「はい」と言うと、「だったら、全然大丈夫ですよ」と言って頂いたのでそのままアドバンスコースを受ける事にしました。
最終的にはスタッフさんの一押しで受講することになったんですねw
実際、宇津木先生の講座を受講してどうでしたか?
宇津木講師のアドバンスコースは7月下旬から開講して民法392ページ、不動産登記法293ページ、会社法・商業登記法463ページ、二次的重要科目(その他マイナー科目)410ページ、入門講座の半分以下の分量を12月いっぱいまでの講義で終わらせるというものでした。
テキストはこんな感じでコンパクトです!
インプット講義も少ないので勉強時間も確保できます。
講義中の雑談は10回に1回くらい、講義冒頭に3分ほど、入門講座とは全く違って淡々と進む感じです。
それに、「時間をかけるところはかけるが、後で流し読みしとけばいいですよ」という感じだったのでとてもメリハリのあるテンポでした。
昔の講義を受けた事がある方はご存知かもしれませんが、昔は講師の声のトーンの変化を感じ取って自分の感覚でラインを引け、と言うかなり無茶ブリなものでしたが、「ここから線を引きましょう」と全部指示をしてくれるのはとてもよかったです。
まるきよさんの年内の勉強の進め方
先ほどもお話ししたように昔の入門講座の時は、講義後の復習を全くせず知識の定着ができませんでした。
その反省から、今年は講義後すぐにテキスト復習+TACパーフェクト過去問集を次の講義までに必ずやりました。
この段階では過去問に出題実績があって過去問で間違えた箇所でもラインは引きませんでした。
ラインを引かなかった理由は、ほとんど心配で線だらけになってしまうからです。
後に自分の中で常識になっているかもしれない所にまで、この段階で覚えられない箇所は判断できないですから。
不動産登記法に入ってから並行して、択一プログレス演習講座(現アドバンス択一演習)が始まりました。
年明けから始まる拓卓答練こと択一実践力養成答練、記述式答案構成力養成答練というハイレベルの答練が待っていますので、この答練や別に始まった記述式ケーススタディ講座(現アドバンス記述式演習)という基礎答練は年内に完璧にしておこうと最優先でやっていました。
それでも時間には少し余裕があったのでパーフェクト過去問集もやっていたのですが、如何せん会社法ができない…
案の定L E Cの主要4科目クリスマス模試でも商業登記法は全問正解なのに、同じように回しているはずの会社法は半分しか正解できない……
危機感を持った私は、パーフェクト過去問集を捨てて伊藤塾セレクションに乗り換える事にしました。
セレクションは大事な過去問が絞ってあり分量もあまり多くなく、繰り返すにはちょうど良い過去問でした。
パーフェクト過去問集や合格ゾーンは量が多く満足繰り返すことができないと悩んでいる方はセレクションに切り替えてみることをおすすめします!
講義内でも宇津木講師が「アウトプットはセレクションと答練を回してください」と仰っていました。(多分こなす量より回す回数の方が大事だからなのかもしれません)
まるきよさんの年明けからの勉強の進め方
年が明けていよいよ拓卓答練(宇津木講師担当の択一実践力養成答練・山村講師担当の記述式答案構成力養成答練) が始まりました。特に恐怖なのは拓の方(記述)です。
時間との戦いどころか事案を正確に把握する事もままならないのがそれまでの私でした。
年内まではケーススタディ講座の単純な記述は繰り返しやっていましたが本試験レベルの問題を見るのは半年ぶりでした。
とにかく記述が嫌いでしたが、自分でもビックリするくらい事案の把握ができるようになっていました。
択一の知識不足が原因だったのかとこの時初めて分かりました。
それでも枠ズレはよくしでかしていました。
記述式答案構成力養成答練受けた事のある方はご存知だと思いますが、かなり丁寧に答案構成用紙に書かせる手法です。
これを全て書いていたら私の実力では時間内に終わらない事は分かっていましたので、どれだけ答案構成用紙に書く事を削っていくかを考えました。
講座の趣旨もそうなのだろうと思います。
全部書いた場合にはこうなるよ、でもご自身のやり易いように工夫していってね、という。
不動産登記は枠ズレが怖いため、基本的にほとんど省略できず私は不動産登記の方はあまり省略できませんでした。やはり枠ズレが怖いですから。
役員ごとの時間軸は問題用紙の登記事項証明書の役員欄で済ませます。
印鑑証明書の通数は申請書を書きながら考えます。
その代わり凡ミスを避けるために用紙の中心を線で区切って1回目と2回目の申請に分けて原因日付と簡単な登記すべき事項をサッと書きます。
登記できない事項は横にバツを書きます。免許税も申請書を書いている途中で計算します。
拓卓答練は共に3回ずつ時間を置いて繰り返しましたが、やはり記述の時間が厳しかったので、「うかる択一式・うかる記述式の直前期パック」を申し込みました。
セットだったので買いましたが、正直アドバンス講座をちゃんとやっている人にはうかる択一式は不要だと思います。
別テキストを使ってざっと復習するような感じなの……わざわざ“別テキスト”を使って復習する必要がありませんから。
それに対してうかる記述式!はとてもよかったです。
本試験レベルの問題で分量は1.5倍。これを90分で解けというものです。
でも通常が約60分だから掛ける1.5で90分と、そうは勝手がいきません……
事案を整理するのにものすごく時間がかかる、隠された論点がてんこ盛りで私は最後まで90分位内では解けませんでした。
でもなんとか時間内で解こうと努力はしていました。
その結果、答案構成用紙ではなく問題文のラインの引き方が変わりました。
複雑な事案なので何度も問題文を確認しなければならないストレスを軽減するために、次も見返さないといけない行に的確にラインを引いていく。
何月何日の申請分なのか、処理対象不動産はどれか、
見落としがちな注意書き、気をつけないといけない添付書面(何某のもの)など以前よりも的確にラインが引けるようになりました。
うかる記述式全3問も本試験までには3回繰り返しました。
もう一つとてもよかったと思う単発の講座は伊藤塾の択一登記法集中演習講座
択一登記法集中演習講座は1肢1問で毎回100問が全8回の講座です。
1肢1問答形式でテンポよく進む。登記法の理屈がわかる演習講座です。
これも高橋講師が重要なところに必ずラインを引かせて後の復習がしやすかったです。
この講座のおかげで模試では毎回登記法は安定した点数が取れていましたので、登記法のセレクションも他の答練も2回やったのみです。
その分、苦手な会社法やマイナー科目に時間を割く事ができました。
本試験でも不動産登記択一は15/16取れました。
4月頃から会社法も安定し始めました。同じ問題をしつこく回せる分量で回せた結果だと思います。
まるきよさんの直前期の勉強の進め方
直前期は伊藤塾とLECの模試を受けました。
伊藤塾の答練は模試となるべく論点が被らないように作られているそうなので、伊藤塾の模試は答練と同じように繰り返し解きました。
その代わりのLEC全国公開模試、全国スーパー公開模試は受けましたがあくまでも本試験の予行演習として択一の復習はしませんでした。(記述の復習は必ずやっていました)
おそらく多くの合格者も言うと思いますが、記述は色々な予備校のものをしっかりやった方がいいです。
やっぱり予備校によってクセが違いますし、問うてくる論点も若干違うように思います。
まるきよさんの超直前期の勉強の進め方
超直前期の9月に入ってここから択一のアウトプットはやめてテキストの読み込みに徹しました。
記述は通常通り答練模試の問題を繰り返しました。
ここでアドバンスのコンパクトなテキストの強みが出ます。
繰り返すのが容易だからです。
テキストの読み込みはせず、最後まで辞書的にしか使わない、アウトプット教材の潰し込みの方を中心にする方なら入門の分厚いテキストでもさほど問題ありません。
でも、入門テキストの読み込みは、とても時間がかかってしまって早く回せませんし、よっぽど普段から絞り込み作業ができているか、腹を決めて大きく読み飛ばしながらの読み込みになります。
その点、アドバンスのテキストはコンパクトにまとまっているため、繰り返し読みこむことが可能です。
最後に
私は11年受験生してましたが、9年は何となく続いてる感じでした。
仕事嫌いでもなかったです。
でも、最後の2年は絶対受かるという気持ちでした。
受からなかった場合の事は考えませんでした。
10年目に落ちた時は撤退は考えずに何故?何故?を探すだけでした。
運ではなく必ず方法があるはずですから。
絶対に受かる!と思えてる人は、それだけ普段から私生活を犠牲にしてる証だと思います、
受かるまでという人は犠牲に出来ていないという事を言っている事だと思います。
だからこそ“今年は受かる!”と決めて本試験まで頑張ってください!
まるきよさんありがとうございました!