司法書士試験の択一の勉強法!専業受験生noriさんの司法書士試験合格体験記

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以前択一の勉強法について親身に相談に乗ってくれた、noriさんに第二回目の合格体験記の寄稿をお願いしました!
noriさんには主に択一の勉強の仕方・考え方について聞きました!

書士ろぐ

noriさんよろしくお願いします!

noriさん

こんにちは。nori_nori_hidenoriと申します。

今回は書士ろぐさんのおかげで、このような機会を頂き光栄です。
受験生のみなさんの何かの気付きになれば幸いです。

専業では2回目(お試し含まず。)で合格することができました。
ただ、法律の勉強歴は学生時分から考えると15年以上ということになります(司法試験勉強含む。)。
司法書士の勉強に限れば、勤務しながらを含めて8年ほどになりますかね。

ですので、勉強歴の長い私のマネをしてほしいとは思いません。
最後はみなさん、ご自分の勉強方法を発見されるはずです。
こんな感じで!とにかく、よろしくお願いしますっ!!

目次

本年度司法書士試験成績

本年度司法書士試験成績


午前択一 34/35
午後択一 26/35
記述 不 19
記述 商 16.5
計215.5点/280点  合格点197点

書士ろぐ

午前の点数凄い……これはnoriさんの勉強法が気になる!

使用教材

  • 実践力PowerUp合格パック
  • スマホで暗記
  • 雛形コレクション

noriさんの司法書士試験の択一試験の勉強法

書士ろぐ

本試験の点数を見て凄いと思ったのですが、どのように択一は勉強されましたか?

noriさん

この試験は、究極的には基礎知識をしっかりつけて、時間を決めての演習を時間の許す限り繰り返す、これに尽きると思います。
では、基礎知識とは何かですよね?

そもそも基礎とは?

noriさん

この試験は、究極的には基礎知識をしっかりつけて、時間を決めての演習を時間の許す限り繰り返す、これに尽きると思います。
では、基礎知識とは何かですよね?

2年目の勉強方法になりますが、私は、LECの実力養成の年始の答練が始まるまで、海野先生の実践力の授業と、スマホで暗記を使用しました。

使用というのは、実践力の授業をスマホで暗記を教科書にして聞いていたという意味です。当然、実践力の教科書の方が記載が多いわけですが、スマホで暗記に書いていない部分をこれに書き足していったという感じです。

年内は空いてる時間はスマホで暗記を赤のシートで隠して虫食い問題にしながら読んでいました。

基礎知識の範囲を、スマホで暗記に書いてある部分に絞ったという感じです。
ちなみに、この時点では問題には手を付けていません。過去問も2年目に関してはここまで手を付けていません。

基礎知識を暗記する方法とは?

教科書を読むのが好きだった私ですが、「暗記とは何なのか?」どうなれば教科書をマスターしたことになるのか?わかりませんでした。以下が私の解釈です。
教科書を暗記できてるいるかどうかの指標として、

  1. どの「位置」に書いてあったのか思い出せるか?
  2. その該当ページのどの辺り(ex.右上のほうとか)にあったのか思い出せるか?
  3. 図の映像か、文章の内容が思い出せるか?
  4. 文章は文言通り正確に思い出せるか?

この、「位置」を思い出すという方法は個人的にはかなり秀逸だと考えます。

具体的にいうと、

まず、頭の中でいつも読んでいる教科書をイメージします。
「真ん中くらいに書いてたかな?」そんな感じで頭の中でイメージした教科書のページをバーッとめくります。
そこに書いてある内容を①~④みたいに思い出せれば、一先ず覚えている。暗記できていると考えます。
仮に正確に思い出せなくても、例えば「留置権は担保物権だから、物権の後ろの方に書いてたなー」というように、「位置」をイメージすれば思い出しの取っ掛かりができるはずです。

この思い出すという作業が意外とできていないはずです。

思い出せなかったときは、それが答練や模試の最中であれば、終了後にすぐに教科書に戻って探して、答え合わせをしてみて下さい。
きっと、記憶の残り方が違ってくるはずです。

問題の柱書を見たときに教科書の該当箇所を思い出してから、内容を想起できれば、「よし!」という気持ちで問題を解くことができ、問題を能動的に解けると思います。

noriさん

気をつけなければならないのは、部分的に教科書を読んでいても、後で頭の中で教科書全体を検索できなければ、使えることにならないということです。

そのために、私はまず全体を頭に入れることに注力しました。
問題を解く時に検索できる必要があり、その準備に時間を費やした(年内)という感じです。

体系的理解を心掛けるとも言えると思います。
問題を見て、「どっちだったかな」と思った時に、教科書の絵が思い出せるようにできれば、強いです

覚えるべき基礎知識の覚え方

書士ろぐ

知識をどこまでしっかり覚えるかはどのように決めていましたか?

noriさん

覚える知識なのか、そうでもない知識なのかの取捨選択は、1番難しい問題ですよね。
予備校でAランクと言われた知識は受験生的には覚えなしゃーない。
覚えなきゃ他の受験生と差ができてしまいます。

私は、以下のように分類しました。

ⅰスマホで暗記に載ってる知識は絶対。
ⅱスマホで暗記に載ってないけど海野先生が模試の解説で「軸足」と言った知識は書き込む(極力、基本知識に繋げられるように。)
ⅲBランクだけど、基本知識にすぐ繋げられるなら、覚える手間は最小限で済むので覚えて、武器にする。
ⅳ覚えにくいけど、重要。直前か、早めに基本知識と繋げておいて、繰り返し思い出す。
ⅴ覚えにくいし、重要でない。

ⅴはとりあえず、捨てておいていいのではと思います。

厄介なのは、ですね。
ⅲⅳⅴみたいな知識については、知識を一旦、小さくして頭の中のゴミ箱に転がしておく。私はそんなイメージを持っていました。
つまり、基本知識から論理的に考えれば出てくる結論の知識は、むしろ覚え込むのではなくて、その結論が必然的に出てくるまでの最大公約数的な基本知識までを覚えておけば、最後の結論までは覚えなくていいと思います

頭の中のメモリを節約できるという意味です(自分の頭で丸暗記できる知識には限界の量があるという説に立ってます)。
別の言い方をすれば、ⅰやⅱのような知識は教科書に載ってるか、書き込むので、最大公約数的な知識として教科書を何回も見直せば済みます。

しかし、載っていないⅲⅳⅴのような知識は、自分の頭で覚えなければならないと考えがちです。
ただ、そうすると覚える量が膨大になり、頭のメモリに限界があるので、結果的にⅰやⅱを忘れてしまうことになりがちです。

これを防ぐためには、数秒考えて基礎知識(定義・趣旨・要件・効果)から論理的に導かれる知識なら、覚えないか、忘れてしまっても構わないです。(もちろん、数秒でなくても自分の中で論理的に結論として導かれるならOKです。)
論理的に導かれる結論の前提たる最大公約数的な知識までを覚え(←小さくする)、その先は忘れるか、覚え込まずに意識的に放置する(←転がしとく)。こんなイメージです。

その方がより重要な知識を確実に頭に入れておくには有利であるということになります。

この作業をしておけば基礎知識はどんどん固いものになるし、そこからどんどん展開して広げられる知識に変わっていくので、小さく見えても実は大きな知識と同等のものになります。

noriさん

「知識を付ける」の段階では最小限の知識で構わないと思います。
ただ、しっかり。自分的には、定義・要件・効果くらいはソラで言えるくらいがいいと思ってます。

まずは忘れるとしても、一旦はそれを試みる。忘れたらまた覚え直せばいいですから。

演習してるうちにも、日々知識は増えていきますから、その知識は、基本知識とできるだけ繋げて習得するのがいいと思います。

1番の基礎は、覚えないと話になりません。
ただ、そこからの派生は理屈を考えて出てくるものであれば、覚える必要はないわけですよね。基礎から毎回思い出せばいいので。

そうすることで、最小限必要な知識はしっかり覚えて、効率的に成果が上がると思います。
覚えられることは意外と限られています。

趣旨を考えていくと楽しくなる

noriさん

最小の知識を論理的に繋げていく際には、「趣旨」を意識してください。

例えば、

主物・従物制度の趣旨は、物が客観的・経済的関係において一方が他方を助ける関係にあるときには、法律的運命も原則として同一に扱うのが望ましいということですよね。
そうであれば、主物が不動産の場合、不動産について登記があれば、従物である動産についても対抗力が備わる(最判44.3.28)という考えはこの趣旨に素直。

逆に、当事者の意思で従物を取引対象から除外することまでは禁止されないという知識は、矛盾とまでは言えないけど、ここまでは趣旨が及ばないんだなと意識しないといけない部分ということになります。

ここで、例にあげた趣旨は教科書に載っているものですが、仮に教科書に載っていないとしても自分の中で、「なぜ、この要件は必要なの?」、「なぜ、ここまでの効果が必要なの?」、「なぜ、こんな変な意味に解釈するの?」と要件・効果・定義のレベルでも「なぜ?」と問いかけてみて、最終的に「この制度が存在しなければならない理由はなに??」と考え、自分で「多分~だろう。」と一旦、結論付けて置いておきます。

後々、矛盾が生じてきたら考え直すか先生に質問する。そうしている内に、趣旨を考えることが楽しくなってきます(私だけかも)。

そうすることで、関連付けられた知識も固くなってくるはずなのでおすすめです!

問題が先か、教科書が先か

ここまで来たら、あとは教科書を思い出しながら問題を解きます。

「問題を解く⇔教科書に戻る」を繰り返していくことになると思います。

要は、「①教科書を見て、問題を想起できるか、②問題を見て、教科書を想起できるか。」のどちらかができれば、それを繰り返すことだと思ってます。

noriさん

a.教科書をしっかり読んで把握した後に問題解くか。b.問題をとりあえずといて、教科書を見た時に思い出すか。c.教科書見て、問題見て、同時にするか。だと思うんです。

僕は、時間的余裕と自身の趣向から、aの方法を取りましたが、人によってやり方は変わってくると思います。

司法書士試験の模試について

書士ろぐ

直前期の模試についてはどうしましたか?

noriさん

それぞれ、予備校ごとに全く趣向が違うので、色んな予備校の模試を受ける意味は大アリです。

とにかく、その度に気づきは多いし、何より、ちょっとやそっとでは緊張しなくなります。逆境に強くなります。

本番では必ず、時間不足+知らない問題にぶち当たることになるので、それを経験しておくことが重要です。

実力あっても、本番で実力を発揮できない人が大半ですよね。そういう試験ですから。

noriさん

なので、模試を1社のみ受けるのは絶対にやめた方がいいと思います。
本番と近いかどうかわからないですし、その年々でも変わるので個人的には複数受けるのをおすすめしています!

まとめ

最後になりましたが、記述式について少しだけ述べさせて頂きます。
記述式について、私は本番でも失敗し、結果として記述式の基準点ギリギリといえる点になってしまい、最終結果発表まで死ぬ思いを味わうことになりました。

勉強法としては、海野先生のひな型コレクションをとにかく覚えこみ、答練を繰り返す


そんな感じでして、その他にアドバイスできる点はあまりないです
しかし、記述基準点は突破できた、これもまた事実です。

私はその理由として、択一知識の正確さと繰り返しがあると思っています。
午後科目の正確性や強い記憶が役に立つのは当然ですが、それだけでなく、択一はこの方法を繰り返せば大丈夫という自信が記述式の勉強に力を注ぐ活力になります。

本試験ではとにかく落ち着く、合格した人間も「試験を受ければ毎年受かるとは限らない、焦らせる試験である」、特に午後択一と記述式にいえることなので、これらに気を付けてください。

noriさん

最後は、精神論になってしまいましたが、最後までご覧を頂き、感謝いたします。
頑張って下さい!!
ありがとうございました!

書士ろぐ

noriさん記事の寄稿ありがとうございました!

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